フリックコレクションに行ってきました。ヘンリーフリックの邸宅に、彼が収集した美術品が、彼のこだわりを再現する形で展示されています。館内は、この噴水の場所以外は撮影禁止です。
フェルメール、レンブラント、エル・グレコ、フィリッポリッピの作品や、陶磁器、時計、家具などの工芸品も展示されていて、見ごたえがあります。
フェルメールが、通り過ぎてしまうような場所(South Hall)に2点展示されていました。私はうっかり見過ごしてしまい、ずいぶん探すはめになりました。
West Galleryにはフェルメール1点が展示されています。女性が身に着けている真珠のイヤリングは、いかにもフェルメールらしい光の放ち方をしていて、とても美しいです。
NYCのほかの美術館とは違って、ここの絵画はガラスケースに入っていません。ガラスケースに邪魔されないため、絵画から伝わってくる迫力が違います。レンブラントの黒も、まるでアムステルダムの美術館でみたときと同じ迫力と光沢がありました。この美術館も20ドル以上の入館料を必要としますが、それに見合う価値を提供している美術館だと思います。
さて、フリックのこだわりかたは、バーンズのこだわりかたに少し似ています。とはいえ、バーンズの展示は偏狭的なこだわりを存分に発揮していますが、フリックのそれはずっとマイルドです。フリックは実業家としてはサイコパスの極みだったわけですが、バーンズはもっと振り切れていたのでしょうか。アンドリューカーネギーの邸宅に近い、というのも、皮肉を感じました。