白雲無盡時~2度目のアメリカ暮らしを終えて帰国

DC郊外のNorth Bethesdaで暮らしていました。旅、美術館巡り、スポーツ観戦などで日々を楽しんでいました。日本に帰国してからもこの趣味をどうやって続けるかが課題です。

National Air and Space Museum Udvar-Hazy Center

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Dulles空港近くの Udvar-Hazy Centerに行ってきました。入場料はほかのSmithsonianと同じく無料ですが、駐車場代が$15かかります。クレジットカードで支払うことができます。

本館も間違いなくすごいのですが、この別館にも圧倒される量の航空機が展示されています。Udvar-Hazy Centerはなかなか来ることができない場所にあるので、2時間のHighlight Tourに参加して、じっくりと展示物を鑑賞しました。ガイドをしてくれたJimはライト兄弟のことが特に好きなようで、何時間でも語ることができると言っていました。機会があればぜひ聞いてみたいです。
さて、鑑賞した中で一番の見どころだと思ったのは、やはりEnola Gay(実機)とSpace Shuttle Orbiter Discovery(実機)です。

Enola Gayの実機を見たときは、ただただ立ちすくみました。複雑な気持ちを持たずに見ることはできませんでした。長崎ではなく本当は小倉を爆撃する予定だったこと、広島にはウランの原子爆弾を、長崎にはプルトニウムの原子爆弾を落としたことも、恥ずかしながらここで初めて知りました。

Discoveryの機体には小さなパッチがとにかくたくさん貼られています。これは耐熱パネルだそうです。メンテナンスのことを考えて、1枚の大きなタイルではなく、小さなタイルの集合体にしているそうです。ただ、メンテは手作業なので時間とコストが膨大にかかったとのこと。昔々、Discoveryが地球に帰還してから165時間後に再度宇宙に向かうようにどこかの偉い人が指示をしたそうですが、そんなことは到底無理で、メンテに165日以上かかったのこと。現場を知らない人が思いつきで物事を決めてはいけない事例だなぁと、改めて痛感しました。スペースシャトルは再利用することをコンセプトとして作られていたそうですが、当時の技術力では(今でも?)一から作ったほうが安かったのかもしれません。コンセプトが時代を先取りしすぎていたということでしょうか。

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