白雲無盡時~2度目のアメリカ暮らしを終えて帰国

DC郊外のNorth Bethesdaで暮らしていました。旅、美術館巡り、スポーツ観戦などで日々を楽しんでいました。日本に帰国してからもこの趣味をどうやって続けるかが課題です。

久しぶりに日本に帰国してきました②宿編

宿~Airbnb

部屋に洗濯機があること、ユニットバスではなく日本式のお風呂があること。これらを満たすホテルはなかなか見つけるのが難しいのが現状です。というわけで今回初めてAirbnbを使ってみました。マンションの1室をまるまる貸し切る形式で借りました。

よく知った地域に滞在したので治安そのものは全く心配がなかったのですが、Airbnbという形式は初めてだったので、部屋そのものの安全性についてはおっかなびっくりな気持ちでした。いざ鍵を開けて中に入ると、とにかく天井が低い(笑)。気づかないうちにアメリカの高い天井に慣れてしまったなんだな、と思いました。

事前に見ていた写真よりも全体的に薄汚れた感じがする部屋でした。押入れの中も整理されておらず、ソファーも破れているし・・・。部屋にあった掃除用具や台所用品は、さすがに気持ち悪くて使う気になれなかったため、近くの100円ショップで新品を買って部屋を掃除してみました。すると薄汚れた感は、気持ちとして、低くなりました。そして、心配していた安全面でも特に困ることはありませんでした。結果的には、洗濯機もあり、自動お湯はり機能がついた日本式湯舟もあり、短期間生活する分にはとても便利でした。

というわけで、Airbnbはホテルと比べると清潔感や安心感で劣りますが、コストや機能面ではとても使い勝手が良いと今回感じました。ただし、まだ1回しか利用したことがないので次回がそうだとも言い切れません。物件ごとの当たり外れが大きいようにも感じました。 

つづく~通信環境編

ひさしぶりに日本に帰国してきました①飛行機編

約1年ぶりに日本に帰省してきました。今回の飛行機、宿、通信環境について報告します。

 

飛行機~ANAとUnited

往路はANAでした。ビジネスクラスなので座席はコンパートメント形式となっていて隣が全く気になりません。しかも各自が通路に出られる、ベストな座席配置の機体です。サービスも食事も快適そのもので、機内に入ったとたんに日本を感じました。このとき往路ではお腹の調子があまりよくなかったので食事をほとんど食べることができなかったのが残念でした。

復路はコードシェア便のUnited便でした。コードシェア便なので成田空港でのチェックインはUnitedのカウンターに行く必要がありました。もともとUnitedは評判がダントツに悪いエアラインですが、ちょうどそのころUnitedのあの引きずりおろし事件がさかんに報道されていた時期でもあったので、すこし構えるような気持ちでカウンターに行ってみました。すると早速ビジネスクラスなのにKioskでのチェックインが求められ、アメリカに帰る前から「アメリカ」を感じることができました。

しかし、それはあくまで序の口だったのです。

 

Unitedのラウンジは広いが食事は寂しい

ANAのラウンジできつねうどんを食べようと楽しみにしていましたが、Unitedのラウンジに行くことになりました。当然ながら、そこにはうどんはなく、カレーもなく、普通のアメリカのラウンジの軽食しかありませんでした。しかし、こんなことは機内に比べると、瑣事だったのです。。。

 

隣の席がエコノミー並みに近い

なんと、通路に出るときに通路側の人を、「よっこいっしょ」と、またいで通路に出る必要がありました。いまどき長距離のビジネスクラスでこんな座席配置が残っていたとは。軽くめまいがしました。しかも、隣の席との距離がビジネスクラスとは思えない近さです。隣に座っているのが家族ならいいのですが、見知らぬ人だと落ち着きません。実際、隣の座席からヘッドホンが飛んできたりと、トホホな状態でした。

私はまだ窓側だったのでマシなほうなのですが、もし中央の4人掛けエリアの真ん中の座席だった場合は、さらに修行感タップリだったと思います。おかげで、Unitedのラウンジが残念だったことが瑣事に思えました。

 

座席操作のボタンの配置が悪い

座席操作のボタンが共有のひじ掛けにあります。これはうっかりすると隣の人のボタンを押してしまうかも、と思っていたら、案の定、発生しました。私が寝ているときに、隣のおじさんが私の座席を操作するボタンを何度も押してくれました。おかげで、そのたびに目が覚めました。。。

 

座席は進行方向とは逆方向

私がアサインされた座席は逆方向に配置されていました。以前ブリティッシュエアウェイズのビジネスクラスに乗った時にも経験していて、二度とブリティッシュエアウェイズは使うまい、と思っていたのですが、まさかここで再会できるとは。

 

足元に荷物収納がない

足元に荷物収納スペースがないため、かばん等の荷物はすべて座席上の棚に収納する必要があります。これ、不便なんですよね。窓際の席だと、小物を取るために、わざわざ隣の席をまたいで通路に出る必要があります。おかげで随分煩わしい思いをしました。

 

全体としては、自腹でビジネスクラス料金を払っているので、なんとも残念な気持ちになりました。次回以降は、コードシェア便を是が非でも避けたいところです。

 

つづく~宿編

 

歯医者さんへGo!⑤

左上の2本の歯の治療に行ってきました。

今日はポーセリンのオンレイとクラウンを被せるだけなので痛くないかもしれないのですが、「Numbする?」と聞かれたので、「Numbなしだと痛いですか?」と聞いたところ、「痛みは人それぞれですよ」とのことだったので、結局Numbしてもらいました。

治療は1時間ぴったりで終了しました。ポーセリンの色合いも自分の歯と同じで、もはや見分けがつきません。かみ合わせも丁寧に調整してくれました。今回の治療も大満足です。

今日で計4本の治療が完了しました。Dr. Goldbaumが最後におめでとう、と言ってくれて、握手で治療が終わりました。

数時間経って麻酔も切れたので水を飲んでみたところ、治療をしたところが随分シみることがわかりました。数日で慣れるはずなので我慢のしどころです。

予防ケアが大切なので、来月にまた歯のクリーニングに行きます。

桜満開@Tidal Basin

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National Park Servicesによると、Tidal Basinの桜が満開になったとのこと。早速見に行ってみたところ、満開でした。いったん暖かくなった後に0℃以下の日が続いたため、今年の桜は50%程度が開花に至らない・・・というニュースが流れていただけに、美しく咲いた満開の桜並木を眺めることができて、とてもうれしい気持ちになりました。ちなみに、これがもし50%程度の開花なのだとすると、100%のときはとんでもない満開ぶりだと思います。

月曜日なのに桜見物の人でTidal Basinは混雑していました。いつもはガラガラのサーキュレーターも混雑していました。今日は70F以上になったので、帽子が必携でした。

 

Naledi: a baby elephant's tale @ DCEFF25

カーネギーサイエンスで、ボツワナのアフリカゾウ保護キャンプで暮らす赤ちゃんゾウNalediのドキュメンタリー映画を観てきました。生後6か月でお母さんゾウが病死してしまったために、栄養を取ることができなくなってしまったNaledi。このNalediをなんとか生かすために人々が奮闘する様子が描かれていました。アフリカゾウの群れの絆が表情豊かに映し出されていて、人間以上に絆が強いことが伝わってきました。

一方で、アフリカ大陸に生息するアフリカゾウの数を数えるという途方もないプロジェクトも紹介されています。エチオピアのアフリカゾウ保護区が人間の居住地に変わってしまっていて、アフリカゾウが一匹もいなくなっている現実、そして、象牙の取引のために殺されるアフリカゾウ。地域によってはまだ象牙の取引が禁止されていないことを初めて知りました。

http://www.vulcanproductions.com/our-work/naledi/

 

さて、今日でEnvironmental Film Festivalは閉幕です。合計8本を今年の会期中に鑑賞しました。映画の内容が多様で、かつ、質がとても高い作品がこの映画祭には集まっているので、来年もぜひ参加したいと思います。

Happening @ DCEFF25

Robert Redfordの息子のJamie Redfordによる再生可能エネルギーの取り組みに関するドキュメンタリー映画Happeningを観てきました。Redfordなだけに、これまで見てきたドキュメンタリーとは少し違って、洗練された大人向けの仕上がりになっていました。

AppleがUS国内では100%Renewable Energyを使っていてデータセンター用に自前で太陽光の発電施設まで持っていること、カリフォルニアの先進的な取り組み、ネバダでの揺り戻しなど、いろいろな事実がRedfordの目線を通して語られていました。なにより、彼自身がとても自然体で、だからこそ共感を覚え、見応えがありました。

まだ製作途中での公開だったようです。完成版が楽しみです。

www.happeningfilm.org

Return of the Atom @ DCEFF25

フィンランドの原発建設に関するドキュメンタリーを観てきました。会場はフィンランド大使館で、北欧らしい素敵なデザインの建物でした。配布されていたフィンランド冊子も構成がとても素敵でした。北欧ブランディング恐るべし。

この映画は、チェルノブイリの大事故の後に、ヨーロッパで初めて建設が始まったOL3という原発が舞台になっています。2004年に仏アレバと独シーメンスがジョイントベンチャーを組んでフィンランドの電力会社TVOの原発の建設を開始しました。2008年に完成予定だったものの、今(2017年)も完成に至っていません。現時点での完成予定は2018年とのこと。この映像を見る限りでは、OL3は猛烈に複雑なシステムとなっており、しかもその設計が逐次変更されるため、いざ建設に着手してもやり直しが発生したりと、とんでもないプロジェクトになってしまっているとのこと。作業員の一人が「祖父も父もOL1やOL2建設プロジェクトに携わってきて、彼らはそれを誇らしげに私に語ってくれました。でも私はOL3プロジェクトにかかわったことを自分の子供には話したくないです」と言っていたのがとても印象的でした。

どちらかというとフィンランドでの原発建設を肯定していないドキュメンタリーだと思うのですが、それを堂々とフィンランド大使館で上映している、という点において、フィンランドという国の懐の深さを感じました。

 

 

www.youtube.com

Pristine Seas: Wild Galapagos @ DCEFF25

ナショナルジオグラフィックのPrisitne Seas Projectについてのドキュメンタリー映画を観てきました。プロジェクトは全世界で展開中だそうで、今回のお話はガラパゴス諸島の海洋保護区拡張プロジェクトのお話でした。

ガラパゴス諸島の中でも最も陸から離れた場所にあるWolf島とDarwin島の海中の映像が圧巻でした。ここは惑星の中で最もサメがいる場所とのことで、ハンマーヘッドシャークの群れがウヨウヨしていました。ただ、その年はエルニーニョ現象のせいでサメ自体がこの海域でもあまりみることができなかったそう。死んでしまったわけではなく、より海水温が低い場所に移動しているとのことでしたが、個体数自体も人間の乱獲で減っていることが危惧されているとのこと。

さらに驚いたことに、このドキュメンタリーによると、この海の中では食物連鎖の頂点にいるサメやマグロのほうが餌よりも多いとのこと。にわかに信じがたいため、おそらく、個体数が多いというのではなく、生きていくのに必要な量ということかなあ、と解釈しました。頂点の生物のほうが多いことで、食物連鎖の下層にいる生物は、絶滅を防ぐために、より速いスピードで進化することが促される、というのが海の中のバランスだそうです。海ってすごいです。

この映画のあとにも、映画製作者とのQ&Aの時間が設けられ、熱心な観客との対話がありました。内容をより深く理解できるのでとてもよかったです。

www.nationalgeographic.org

 

National Gallery of Art ~ East Building

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National Gallery of Art でコンテンポラリーアートを鑑賞することができるEast Buildingに行ってきました。SAAM3階やHirshhornともまた違った趣で、ここのコレクションも素晴らしいの一言でした。

今回もまずはDocent Tourに参加してみました。コンテンポラリーアートのツアーを期待していたのですが、今回は彫刻(立体物)のツアーでした。入口に設置されたおおきな立体物に関する説明、1階に展示されている2つの大きな立体物の作品のうちの一つはもう一つの作品に影響を大きく与えていること、さらに吹き抜けに飾られた四角い作品はさらにその影響を受けていること、などなどをじっくりと聞くことができました。普段だと立体作品にはあまり関心がないだけに、勉強になりました。

さて、絵画に話題を移すと、セザンヌやピカソのキュビズムや、アンディウォーホールのポップアート、そして、なぜか印象派のモネが展示されていました。キュビズム作品をじっくりと眺めることで、この手の絵画はあまり好きではないことがよくわかりました。

その一方で、ミニマリズム絵画に心を奪われました。なかでもRobert Rymanの作品に感動しました。白地のキャンバスに白地の絵具を塗る、極限的な抽象画です。下の写真だとまるで家の天井のように見えてしまうのが残念ですが、実物を前にするとなんともいえず引き込まれました。

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この下のリンクの絵画は、さらにシンプルです。白地のキャンバスに白の絵の具を塗った作品です。この作品も観ていて飽きることがありませんでした。

www.nga.gov

 

このEast Buildingには、Hirshhornよりも人がいましたが、とはいえ、じっくりゆっくりと鑑賞することができてとても良かったです。

 

Gaza Surf Club @ DCEFF25

E Street CinemaでGaza Surf Clubというドキュメンタリー映画を観てきました。随分ニッチな映画を選択したつもりだったのですが、映画館がほぼ満席という盛況ぶりに驚きました。

ガザの青年達が、サーフィンのギアの調達やメンテナンスができないながらも、サーフィンに夢中になり、たくましく生きていること。ガザにサーフショップを開くことを夢見て、何度もVISA発給を拒否されながらあきらめずに申請しつづけてついにハワイ行きを実現する青年。ハワイとガザがあまりにちがいすぎて戸惑いつつも夢をあきらめていない青年が、数年たってもまだガザには帰っていない現実。

この映画のテーマ自体は重いだけに、全編を貫く明るいトーン、美しい映像、ユーモアあふれる住民のやりとりが返って心に響きました。

 

www.youtube.com

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