National Museum of Women in Arts 国立女性美術館
平日の午後に訪問。ここは決してメジャーな美術館ではなく、かつ、DCなのに入場料が10ドルかかる美術館なので、ガラガラかなと思いきや、見学者が意外にいました。女性芸術家による絵画、彫刻、造形物、写真などの作品が、美しい建築の中にゆったりと展示されている美術館でした。
入場チケットをミュージアムショップで購入してから、まずは4階にエレベーターで上がりました。するとなにやら書斎のようなものが展示されています。よくみるとボーボワールの書斎の再現でした。「第二の性」のペーパーバックも机に置かれていました。昔日本語訳を読んだ記憶があります。今回は英語訳をパラパラっと読んでみました。なんだかなつかしく感じました。
3階には常設コレクションが展示されていました。そのなかでもAlma Thomasの作品が印象的でした。ちぎり絵のように見えますが、油絵です。なぜか七夕を思い起こしました。この芸術家の作品をミシェルオバマさんが気に入っていたそうで、ホワイトハウスに飾っていたそうです。親切な警備員さんが教えてくれました。
2階はREVIVALという特別展が開催されていました。逆さ吊りになった人の造形物が吊るされていたりと、あまりじっくりみたいとは思わない作品が展示されている中で、庭に置く既製品の置物にレース編みを被せているJoana Vasconcelosの作品が目を引きました。このカタツムリのほかにも、イヌやハチの作品がありました。端正なレース編みの美しさに見とれる一方で、レース編みに覆われることで自由を奪われている生物という作品の主題に、しみじみとした気持ちになりました。